体を起こしてみるゾ
術後は首・肩に大きな岩が乗ってるのかなと錯覚するくらい首・肩のコリを感じた。
痛み止めの点滴を少しずつ体に入れているのだが、どうやら強い薬らしく一度だけ深夜に凄い吐き気に襲われてナースコールをした。看護師さんはすぐに吐き気を抑える薬もいれますね。と処置をしてくれて私の吐き気は収まった。
翌朝、看護師さんに「体を起こしてみましょうね。無事起こせたら尿道の管も取れますよ!!!!」と言われて体を起こしてみることにした。背中に管?が入っていたのでそれを抜くためにも体を起こす必要があったみたいだった。看護師さんに手伝ってもらいながら体を起こした。凄く頭がフラフラして気持ち悪くなった。しかし、背中の管は抜かなければならなかったので看護師さんに押さえてもらいながらなんとか管を抜いた。まだ体を起こすことができないという判断をされて私の尿道の管を取る事は延期された。そういえば手術後の方が尿道の管に対する体の違和感がないなと思った。そして、便が3.4日出てない事にも気がついた。
何も食べていないからか喉の渇きがいつもあり、口の中も潤いが消えてネバっとしていた。3食ご飯が運ばれてくるのだが、術後3日くらいは自動ベットで体を50°くらいに起こして食べるのもしんどかった。私は食べるのが大好きなのだが体を起こして口に食べ物を運ぶという動作が非常に疲れるそして唾液がでないのか喉に食べ物が引っかかるしそれが重なると食べるのが少し億劫になった。健康な時にはありえないくらい少ない量しか食べることができなかった。
術後は痛み止めや抗生物質の入った点滴をそれぞれ2つずつ入れなければならず、私の腕からは点滴の管が色々飛びてているからか個室の部屋に通されていた。夜中の見回りの看護師さんが寝返りの打てない私に床ずれを防ぐべく背中にクッションを入れてくれているらしく、朝起きてクッションが入っているのを感じてとてもありがたい気持ちになった。何でも一人でできるようになりたいけれど、私は人の支えがないと生きていけないのだなと感じた。
大部屋へ移動!!!!
私の容体が落ち着き点滴もあと一袋という具合になったので、個室から大部屋に移ることになった。とはいってもベットに車輪がついているので私は寝たまま看護師さんが運んでくれる。ふくよかな看護師さんが、「大部屋に移動するよ~」と言ってせっせと準備をしていた。一人ではもちろん私のことを運べないのでふくよかな看護師さんはナースコールで他の看護師さんの助けを求めたのだが、なかなか人が来ない。看護師さんはイライラした様子で何度もナースコールボタンを連打して「あいつ、今私の事無視しやがったわ。そこにいるの知ってるんだよ!!!!」とでかい独り言をいっていて、私は“この看護師さん怖すぎる、苦手だ。。。”と思った。まだまだ体調が万全ではない私の体に人の悪口・悪意は毒でしかない。移動された大部屋で私はただ寝ながら運ばれただけなのに、なぜかどっと疲れを感じていた。
私にも人権はあるゾ
入院して一番思ったことがある。それは、人権がない(笑)
どうゆう時に感じるかと言うと背中にメスを入れた部分を定期的に消毒しにくるのだが、男4人くらいの先生と助手?の人が来た。うなじから背中の上側にかけてキズがあるのでその部分を出すために入院用浴衣をほぼはだけさせて見せなければならなかった。ブラジャーもつけていないので、ほぼ上半身裸を男4人に晒さなければならず、精神的な苦痛を毎回感じていた。そもそもただ傷口消毒するのに4人も人いらねぇだろうがとも思っていた。
他には、術後初めてトイレに自力で行くことになった時私はまだパンツを自分で上げ下げすることができなかった。トイレに女性の看護師さんと行き女の人にパンツをおろしてもらい、用が済んだらナースコールをしてくださいと言ってどこかに消えた。私は言われた通り用が済んだのでパンツを下げて手すりにつかまりながら直立してナースコールをしたら、男の人が来た。めちゃくちゃ嫌だった。特に苦手な男の看護師さんだったので、その人にパンツを上げられたのがまたもや精神的に苦痛すぎた。その時はまだ点滴が入ったままで尿道の管も入ったままだった。便意があったのでトイレに行ってみたのだが何も出なかったのである。男の看護師さんにベットに連れて行ってもらった時に「もう尿道の管取って良いと思います。」と言われて腹が立った。、、、そんなことは知っているのである。だから、私の担当してくれている看護師さんとまずはトイレに行ってみようとなったのだ。そこに呼んでもないお前が来たのである。私は知ったぶるやつが嫌いだ。普通に考えてもう尿道の管を取る準備をするやり取りが行われてる時期なのだからそこを想像できずに、想像力の欠けた目先の事でしか考えられない感じにもイライラした。(自分その人の事嫌いすぎwwwww)
そんな感じで女性としての配慮は一切されず、とりあえず手の空いている人にサポートをしてもらうという病院だった。私は自分が日常生活ができなくても、普通ができなくても人権はあるぞ!!!!と思ったし、強い学びだった。
きっと自分の人生が進めば進むほど私や友だちなどが病に倒れる事があるだろう。その時に普通ができなくなっても相手の事を“尊重して何もしない”という配慮ではなく、コミュニケーションをとりながら気持ちのいい配慮をする努力を怠りたくないと思った。
久しぶりのうんぴー
手術前日からずっとうんこがでていない。
今は手術が終わって4日経とうとしてた。つまり5日うんこがでていない。さすがにお腹に溜まっている感覚がある。しかし、術後あまりご飯を沢山食べられてわけでも水分を沢山摂取できたわけでもないのでなんと言うか腸に動きがなかった。
4日目になると体を起こしたり補助機を使いながらトイレに行くことができるようになっていた。
5日目の朝にお腹に違和感があった。トイレに補助機を使いながらノロノロ向かい便座に座ると、“これはイケる!!!!”と感じた。今までよりもうんこが下に下がって来ている感覚があった。術後力むのは少し怖かったが、ずっとお腹にうんこが溜まり続けているのもそれはそれで怖い。意を決して力むとうんこがでた。水分補給をあまりできていなかったので固かった。私はトイレに出た後まるで出産を終えた後かのような一仕事終えた達成感に包まれていた(ちなみに出産はした事ない。イメージの話だ)
その後はよっぽどお腹に溜まっていたのかお昼も夜もうんこが出た。もともと便秘なのでこんなにうんこが出たのは初めてで笑ってしまった。あと、おしりが痛かった笑
寝たきりだと重力が下に働かないから中々うんこが出ずらかったのかもしれないな。。。と将来なにも役に立たなそうな学びを私は心の中で得ていた。
あっさり退院
その日は突然に来た。いつもの通り背中のキズを先生に診てもらうと「あ、もう(キズ)閉じてるね。退院していいよ!」とものすごくあっさり言われた。
。。。早くないか?と率直に思った。リハビリを術後少しずつしていたのだが、まだ座りながら手の運動をしたり、補助機を使いながらしか歩いてなかった。
まぁでも退院できるのは良いことだと思った。お金も安くすむし家のご飯が食べれるし。突然の退院okに驚いたが、私も退院することに前向きになった。
その日もリハビリがあったのでリハビリ室に行き、リハビリの先生に明日退院になったことを伝えると「え!突然ですね!」と驚かれた。それもそうだ今朝言われたのだから。リハビリの先生はカルテを持っているらしいのだが、そこには何も書かれてなかった。と言われて、またこの病院の連携不足が垣間見えて笑ってしまった。
とりあえず退院するとなったので、まずは補助機なして外を歩いてみましょう。と急に今までと比べたら飛び級の運動をすることになった。ゆっくりと病院の敷地内を歩いた。2週間ぶりの外はすっかり秋になっていて少し切なかった。健康であればもっと存分に秋を、季節の変化を感じられたのに,,,と思った。とりあえず外の散歩ができて安心した。それから日常生活の中で心配な動作はあるか?と聞かれて起き上がる事や歯を磨く時に下を向くことが心配だと告げてその解決策を2人で見つけてリハビリが終わった。
次の日の朝、看護師さんに次外来受診するまでのお薬をもらい退院した。全てがあっさりしていた(笑)
退院するときも誰かに見送られるでもなく看護師さんはいつものようにせわしなく仕事をしていた。
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